中条比紗也先生は1973年9月12日生まれ、大阪府出身です。1992年に『花とゆめプラネット増刊』に掲載された『真夏の犯罪者』でデビューを果たし、早くからその卓越したデッサン力と洗練されたコマ割りで編集部内外から高い注目を集めていました。
初期の代表作『ハートの果実』や、男女の入れ替わりや双子をテーマにした軽妙なラブコメディ『Wピンチ!!』などで着実に支持層を拡大。そして1996年から『花とゆめ』本誌で連載がスタートした『花ざかりの君たちへ』によって、名実ともに少女漫画界のトップランナーへと駆け上がりました。シャープで美しい描線、男装の少女を取り巻くスタイリッシュな男子高校生たちの造形、そして少女漫画の枠に収まらない爽快なスポーツ描写は、90年代後半から2000年代前半の少女漫画のビジュアルスタンダードを劇的に更新したと評されています。
先生の経歴を振り返ると、常に新しいジャンルに挑み続ける探求心が際立ちます。学園ラブコメディの金字塔を打ち立てた後も、ペアフィギュアスケートを本格的に描いた『シュガープリンセス』や、ダークファンタジーの意欲作『失楽園』など、一つの成功体験に安住しない果敢な創作活動を継続していました。