かつて日本のテレビ界において、女性アナウンサーの役割は男性メインキャスターの補助的なポジションに留まることが少なくなかった。その固定概念を打ち破り、一人の自立したジャーナリストとして画面の前に立ち続けたのが小宮悦子である。
ショートボブのヘアスタイルに、肩パッドの入ったシャープなジャケットを着こなし、まっすぐな視線でカメラを見据える佇まい。従来の「おっとりした女子アナ」のイメージとは一線を画すそのスタイルは、働く女性たちの憧れの象徴となった。単に原稿を朗読するだけではない。ニュースの核心に迫る鋭い眼光と、時に見せる人間味あふれる表情のコントラストが、ニュース報道番組という枠組みそのものをドラマチックに変革していったのだ。