かつての荒々しい甲子園の記憶を引きずる読者にとって、現在の球場運営におけるセキュリティ体制は隔世の感があります。日本野球機構(NPB)およびプロ野球12球団は2010年代以降、「試合観戦契約約款」の改定を重ね、迷惑行為に対する取り締まりを急激に強化してきました。とりわけ2023年の岡田彰布監督体制下での「アレ(リーグ優勝・日本一)」以降、ファミリー層やインバウンド観光客の急増に対応するため、安全対策は過去最高レベルに引き上げられています。
公式発表資料によると、現在スタジアム内には高精度監視カメラがくまなく設置されており、暴言やトラブルが発生した現場は瞬時に警備本部で特定される仕組みが構築されています。過度な威嚇行為、他者へのつきまとい、指定エリア外での立ち見や通路での居座りに対しては、警備員や警察官が即座に駆けつけて事情聴取を行う体制が定着しました。
特筆すべきは、トラブルを起こした者に対する処分基準の厳格化です。以前であれば口頭注意や退場処分で済まされていたような悪質なヤジや小競り合いであっても、球団およびNPBから「無期限の全球場入場禁止措置(出禁)」という極めて重いペナルティが下される事例が公表されています。インターネット上での誹謗中傷や選手への迷惑行為に対しても球団公式が法的措置を辞さない構えを明確にしており、「やりたい放題だった昭和のスタンド」は完全に過去のものとなっています。