過剰に評価を求めてくる人物に対して周囲が強い疲労感を覚えるのは、彼らのコミュニケーションが「双方向の対話」ではなく「他者からのエネルギー搾取」になっているためです。心理学の臨床現場において、承認欲求の暴走は外発的自尊感情への過度な依存として定義されます。
根底にあるのは、幼少期の養育環境や過去の挫折体験によって形成された「ありのままの自分には価値がない」という強烈な不安と自己肯定感の低さです。自分自身で自らを肯定する内発的な基盤が脆いため、他者からの「すごいですね」「あなたのおかげです」という賞賛の言葉を常に補給し続けなければ、精神の安定を保てません。そのため、会話の主導権を強引に奪って自分の手柄を誇示したり、相手を一段低く扱うことで自尊心を保とうとするマウンティング行動へ走ってしまうのです。