設置後に不満を抱くオーナーの声を分析すると、デザイン優先で設計したことによる実用性の欠如が浮き彫りになる。代表的な手洗い器後悔理由として、主に次の5点が挙げられる。
最も多いトラブルがボウルの浅さ・小ささに起因する水撥ねだ。スペースを節約するためにコンパクトすぎるボウルを採用した結果、水圧や手の動きで周囲の壁や床に水滴が飛び散り、壁紙のカビやフローリングのシミの原因になるケースが目立つ。
2つ目は手首までしっかり洗えない実用性の低さである。ハンドソープを泡立てて丁寧に洗おうとすると、ボウルのフチに手がぶつかり、結局メインの洗面所へ洗い直しに行く本末転倒な事態が生じる。
3つ目は清掃箇所の増加に伴うメンテナンス負担だ。水栓の根元に溜まる水垢や排水口のぬめりなど、水回りが1箇所増えるだけで日々の掃除タスクは確実に倍増する。
4つ目はスペースの圧迫と動線の悪化である。トイレ内や狭い玄関ホールに手洗い器を配置したことで、ドアの開閉時に体が引っかかったり、通路が狭くなって荷物の搬入に支障をきたす事例がある。
5つ目は「水しか出ない」「収納がない」という仕様上の不満だ。冬場に冷水しか出ないため家族が使わなくなったり、ハンドソープの予備やタオルを置くスペースが無く雑然とした印象を与えてしまう。