国際競争力の強化を急ぐ日本政府と国土交通省は、都心を低空で通過する「羽田新ルートプロジェクト」を導入し、国際便の発着枠増大に漕ぎ着けた。しかし、この都心上空ルートの設計においても、横田側の通過許可と高度制限のクリアが最大のボトルネックとなった。
都心ルートの運用にあたっては、南風時に品川区や新宿区、渋谷区の上空を低空通過する着陸ルートが設定されたが、騒音被害や落下物リスクを懸念する周辺住民の不満は根強い。国土交通省は日米間の軍民共用化やタイムシェアリング(時間帯別の空域共有)を模索するが、安全確保と住民感情の板挟みとなり、根本的な着地点を見出す作業は困難を極めている。