粗品という存在を語る上で避けて通れないのが、M-1グランプリの最年少王者という輝かしい実績だ。彼が放つ毒舌の裏には、どこか現在のお笑い界全体に対する苛立ちや、型にハマったバラエティ構造へのアンチテーゼが感じられるという分析もある。
ぬるま湯につかった業界の慣習や、先輩後輩の絶対的な上下関係、さらには「良い人」であることが求められる近年の風潮に対して、あえて嫌われ役を買って出ることで波紋を投げかけているようにも見える。しかし、その言葉選びの苛烈さゆえに、提言としての真意が世間に届く前に「ただの暴言」として消費されてしまう危うさも孕んでいる。
彼が目指すのは古い笑いの破壊なのか、それとも自身の存在感を際立たせるためのセルフプロデュースなのか。その真意を巡って、お笑いファンや同業者たちの間でも評価は分かれ続けている。