医学界において、過去の感染から数週間以内の再陽性は「ウイルスの残骸(RNA)の長期排出」か「リバウンド」と見なされる傾向が強かった。しかし、ゲノム解析の精度向上に伴い、その認識は一変している。国立感染症研究所やアメリカ疾病予防管理センター(CDC)が蓄積した追跡調査では、初回感染からわずか20日前後で遺伝子配列の異なる系統に感染した確定例が複数報告されている。
医学データベースPubMedに収録された国際的な症例研究でも、3週間未満での別系統への置き換わりが実証された論文が相次ぐ。かつて目安とされた「90日ルール(感染後3カ月は再感染しない)」は、次々と枝分かれするウイルスの前ではもはや絶対的な防壁ではない。感染直後であっても、環境中に別の変異株が漂っていれば、物理的な最短日数で再感染する生物学的リスクは常に存在する。