南條愛乃のキャリアにおいて最大の転機の一つが、2022年4月にさいたまスーパーアリーナで開催されたライブツアーをもって、2009年から約13年間務めたfripSide(第2期)のボーカルを卒業したことです。大ヒット曲『only my railgun』をはじめ、アニソン界に金字塔を打ち立てたユニットからの離脱には、多くの憶測が飛び交いました。
しかし、当時の特番インタビューや公式資料、ライブMCで語られた生の告白を検証すると、不仲説などのネガティブな理由は完全に否定されます。卒業に至った決定的な理由は以下の3点に集約されます。
- 音楽的・表現的な目標の完遂:第2期fripSideとしてアリーナツアーや数々の大型タイアップを成し遂げ、ユニットとしての表現を「やりきった」という明確な到達感があったこと。
- 次世代への継承とプロジェクトの継続:プロデューサーの八木沼悟志とともに「fripSideという看板を次世代(第3期)にバトンタッチする」という合意形成が早期からなされていたこと。
- 体調管理とソロアーティスト活動への集中:激しいハイトーンボーカルを維持し続けるフィジカル面(過去の膝の故障などを含む)の負担を考慮し、より自身のペースで音楽を紡ぐソロ活動へ軸足を移すための前向きな決断であったこと。
ラストライブで見せた涙と笑顔、そして第3期メンバーへの温かいエールは、13年間の信頼関係がいかに強固であったかを証明しています。