長野駅の善光寺口に一歩足を踏み出すと、圧倒的な存在感を放つ木庇(きひさし)と大柱の列が出迎えてくれる。これは世界的な建築家である隈研吾氏がデザインを手掛けたもので、善光寺の門前町としての誇りと伝統を象徴する意匠だ。善光寺口駅前広場整備事業によって誕生したこの大空間は、都市の機能性と木の温もりが融合した唯一無二の空間となっている。
地元産の杉材を惜しみなく使用した大屋根の下には、爽やかな風が通り抜ける。単なる移動の通過点ではなく、人々が集い、憩う「街の縁側」として機能しており、写真を撮影する旅行者の姿が常に絶えない。夜間には温かみのある照明でライトアップされ、昼とは一味違う幻想的な佇まいを見せる。