事件前夜の1936年春、北西部の拠点延安で歴史を暗転させる極秘会談が行われた。張学良は配下の部隊を率いて長征直後の共産党軍と対峙していたが、実戦を交えるどころか、夜陰に紛れて毛沢東や周恩来と接触。内戦停止と反日統一戦線の結成に向けた協定を秘密裏に交わしていた。この密約こそが、のちに歴史を揺るがす西安事件の直接の火種となった。
2026年現在の最新研究が明かすのは、単なる一時的な共同戦線にとどまらない深い関係性だ。張学良は自らの軍資金や軍需物資を共産党側に無償提供し、孤立無援だった彼らの生存を支えた。共産党側も彼を「同志」として迎え入れる準備を進めており、最高幹部間でやり取りされた暗号電報には、南京政府の裏をかく具体的な作戦行動まで克明に記録されている。