名門・太田プロダクションに所属し、昭和から平成のエンターテインメント界を華々しく彩った川島なお美さん。ドラマ『失楽園』で見せた妖艶かつ切ない演技や、ドラマ『イグアナの娘』での複雑な母性を巧みに表現した名演は、今なお日本のテレビドラマ史に燦然と輝いている。彼女が築き上げた女優像は、徹底した自己プロデュースと飽くなき演技への探求心によって磨かれたものだった。
鎧塚氏との結婚後もその輝きは衰えるどころか、大人の女性としての気品と深みを増していった。ワインをこよなく愛し、知性と情熱を兼ね備えた彼女の生き様は、同時代を生きる女性たちの憧憬の的であり続けた。その圧倒的な存在感があったからこそ、彼女亡き後もその名が色褪せることはない。