日本国内での爆発的人気にとどまらず、加藤の視線は早くから世界に向けられていた。1980年代後半、彼は単身ヨーロッパへ渡り、パリ・コレクションのランウェイに挑む。
当時の欧米ファッション界において、アジアンモデルの男性がトップブランドのショーに出演するハードルは、現在とは比較にならないほど高かった。欧米人モデルの堂々たる体躯に囲まれる中で、加藤は身長183センチの恵まれたプロポーションと洗練されたウォーキングで存在感を示してみせた。ロメオ・ジリをはじめとする一流デザイナーのショーで放った異彩は、現地メディアの関心を惹きつける。世界最高峰のステージで戦った経験は、その後の彼の生き方、そして俳優としてのスタンスに決定的な影響を与えることとなった。