この施設をめぐり、水面下で熾烈な入札劇を繰り広げていたプレイヤーの顔ぶれは圧巻だ。世界市場を牽引するNetflixとHBO Maxが巨額の制作資金を提示すれば、国内映画界の雄である東宝、そしてグローバル展開を加速させるソニー・ピクチャーズが対抗策を打ち出す。まさに国境を越えたコンテンツ戦争の縮図がここにある。
関係筋によると、当初は米ストリーミング大手がスタジオの全フロアを5年間にわたり完全専有する契約を結ぶ寸前だったという。しかし、国内コンテンツの海外流出を警戒する国内配給網が猛反発。東宝とソニー・ピクチャーズがタッグを組む異例のコンソーシアムを結成したことで、交渉は一気に膠着状態へと突入した。権利配分を巡る綱引きは深夜に及び、最終的に複数社による「共同スタジオ利用枠」という妥協案に着地したと記録されている。