実際の企業経理の現場で頻発している「精算差し戻し」の主因には、現場社員の思い込みと実務ルールの乖離があります。
典型的な事例が、取引先との会食と称しながら実態は個人的な友人との飲み会であったケースや、手土産代として計上された高級スイーツが自宅用に購入されていたケースです。これらは社内規程違反にとどまらず、税務調査で発覚した場合は「役員賞与」や「従業員への給与」と認定され、重加算税や源泉所得税の追徴課税という重いペナルティが課されます。
また、近年のリモートワーク普及に伴い、自宅の光熱費や通信費の「按分(あんぶん)精算」をめぐるトラブルも急増しました。個人事業主であれば業務使用割合に応じた按分計上が認められますが、会社員が自己判断で全額を会社に請求し、経理部と衝突する事例が後を絶ちません。