情報戦の主権を巡るメディアのバトルも激化の一途を辿っている。保守派の言論空間を主導するFOX Newsと、リベラル派の論陣を張るCNNの対立は、従来のテレビ報道の枠組みを超えて先鋭化した。有権者は自身に都合の良い情報だけを選択的に消費する傾斜を強めている。
その中心地となっているのがX(旧Twitter)をはじめとするSNSプラットフォームだ。アルゴリズムが拡散する刺激的な動画や断片的な発言が、選挙戦のトレンドを一瞬にして塗り替える。従来のファクトチェックを重視する政治ジャーナリズムは機能不全に陥り、個人が直接発信する拡散力こそが世論を動かす時代へと完全に突入した。