現在進行中の王位継承戦において、センリツは最重要人物のひとりとして暗躍している。第10王子カチョウと第11王子フウゲツの警護を担当し、命懸けの脱出作戦に加担した彼女の覚悟は、読者の涙を誘った。晩餐会で披露したフルートの旋律は、念を込めることで聴衆の意識を3分間異界へと誘い、現場の混乱を制御する離れ業を成し遂げている。
クラピカにとって、彼女は単なるビジネスパートナーを超えた魂の理解者だ。復讐に囚われ、寿命を削りながら孤独に戦う彼の荒れ狂う心音を、センリツは誰よりも的確に聞き取り、宥めてきた。互いに過酷な呪いを背負いながら、暗黒大陸を目指す巨大船の深部で交錯するふたりの絆は、凄惨な権力闘争が続く物語における唯一の救いとして輝いている。