現場の最前線で指揮を執っていた栃木県警察の内部では、初期段階における証拠採用を巡って激しい議論が交わされていたという。当時の捜査本部は特定の線に傾斜しすぎており、第三者の関与を示唆する痕跡を過小評価していたのではないかという批判が、今になって身内からも漏れ聞こえる。
一方、事件の立件と公判維持を担う宇都宮地方検察庁も、慎重な対応を余儀なくされている。提出された証拠群の補強を図るべく、宇都宮地方検察庁の検察官らは改めて関係者への再聴取を開始した。捜査関係者のひとりは「当時の判断がすべて正しかったとは言えない。誤解を恐れずに言えば、見落とされていたピースが存在する」と証言しており、検察と警察の緊迫した駆け引きが続いている。