さかなクンの帽子が「公式な正装」として認められた実績は、皇室の場だけにとどまらない。2020年、参議院水産特別委員会に参考人として招致された際、国会法に基づく「品位を欠く服装の禁止(着帽の禁止)」という厳格な規則が壁として立ちはだかった。しかし、委員会の理事が協議を重ねた結果、満場一致で帽子の着用が特別許可されるという前代未聞の裁定が下されたのだ。
国会という最高権力機関において「あの帽子は彼のアイデンティティであり、品位を損なうものではない」と公的に認められた事実は、彼の社会的信用を決定づけた。東京海洋大学で教鞭を執り、学術界と社会を結ぶ架け橋として走り続けてきた歴史があるからこそ、あらゆる公式の場で彼の姿がそのまま受け入れられているのである。