プロレスファンを驚かせたのが、2024年4月13日の後楽園ホール大会をもって発表された東京女子プロレス(TJPW)からの卒業・引退でした。デビューからわずか2年余りという異例の早さだったため、ネット上では「大怪我を隠しているのではないか」「団体内での不和があったのか」といった様々な憶測が飛び交いました。
しかし、会見や各種インタビューで明かされた実際の引退理由は、極めてストイックな自己規律によるものでした。当時、彼女は「看護師」「タレント・女優」「プロレスラー」という三足のわらじを履いており、物理的なスケジュールの逼迫は限界点に達していました。報道各社の取材や本人の公式発表資料によると、リングに上がる以上は命を懸けて練習を重ねる専業レスラーたちと同等以上の覚悟と練習量で臨まなければ失礼にあたる、という強いプロ意識が根底にあったと証言されています。
「どれも中途半端にしたくない」という本人の強い意志と、今後の人生において「女優としてアクション映画や映像作品で勝負したい」という明確な目標への回帰が、リングを降りる最大の決定打となったのです。怪我によるドクターストップではなく、自身の将来を見据えた前向きかつ戦略的な撤退であったことが分かります。