ドラマ本編(全10話)の骨子は、2002年の教育改革で「完全週休2日制」「学習指導要領の削減」を経験し、社会から「これだからゆとりは」と理不尽にレッテルを貼られてきた若者たちの葛藤劇です。食品メーカーの営業マン・正和、優柔不断で童貞の小学校教諭・山路、11浪中の風俗店客引き・まりぶという、境遇のまったく異なる1987年生まれの3人が、居酒屋「鳥の民」やレンタルおじさん・麻生(吉田鋼太郎)を介して出会い、友情を育んでいきます。
物語の中盤では、正和が後輩社員・山岸のパワハラ告発に追い詰められたり、上司であり恋人の茜との結婚に悩んだりする日常が赤裸々に描かれました。教育現場でのモンスターペアレント対応に苦心する山路、家族を養うために泥臭く司法試験に挑むまりぶなど、それぞれが抱える個人的な苦悩がテンポの良い会話劇の中で交錯します。最終回では、正和の実家である「坂間酒造」の再建と茜との結婚式を舞台に、彼らは世間の偏見に抗いながら「ゆとり世代でも懸命に生きている」という確固たる肯定感を獲得しました。
翌2017年に放送された2部作のスペシャルドラマ『ゆとりですがなにか 純米吟醸純情編』では、結婚から1年後の正和と茜の倦怠期、酒蔵の経営危機、そして山路の新たな恋の予感や、中国へ渡ろうとするまりぶの新たな挑戦が描かれました。単なる後日談にとどまらず、社会人としての年数を重ねるごとに増していく「責任」と「現実の壁」を鋭く切り取り、劇場版へと続く重要な架け橋となりました。