「縮毛矯正をかけたら二度とパーマはかけられない」「ボブに縮毛矯正をかけたらコテ巻きができなくなる」という言説がネット上で散見されますが、これは半分正しく、半分は過去の古い技術に基づいた誤解です。
強アルカリで髪を硬化させてしまった場合は熱変形が固定化しているためコテの巻きがつきにくくなりますが、酸性ストレート等で柔軟性を残して仕上げたボブであれば、翌日以降に32mmや26mmのアイロンで外ハネやミックス巻きを楽しむことは十分に可能です。また、「雨の日にボブが膨らむから」と安易に縮毛矯正をかけた結果、もともと毛量が少なかったために余計に髪が薄く見えて後悔するケースも存在します。自分のくせが「うねり」なのか「乾燥による広がり」なのかを見極め、後者であれば縮毛矯正ではなく高保湿のサロントリートメントで解決できる場合も少なくありません。
【プロの結論】おすすめできる人・慎重になるべき人の判断基準
日本人の髪質に対する社会通念として、「髪はストレートでツヤがあるほど美しい」という無言の同調圧力が長らく存在してきました。しかし、他人の視線やトレンドに流されて無理な施術を行えば、自身の髪の個性を損ない、修復不可能なダメージに直面することになります。施術を受ける前に、以下の判断基準でご自身の適性を冷静に見つめ直してください。
【ボブの縮毛矯正を強くおすすめできる人】
- 毎朝のアイロンがけに20分以上費やしており、雨天や湿気で一瞬でボブが崩れてしまう人
- 襟足や耳周りに強いうねりがあり、髪を下ろしたボブスタイルが物理的に広がってしまう人
- 髪の太さが普通〜太めで、適度なハリコシがあり、縮毛矯正の熱に耐えうる余力がある人
【施術を一度立ち止まり、慎重に検討すべき人】
- 軟毛・猫っ毛で極端に髪が細く、もともとトップのボリュームが出にくい人(ペタンコ化のリスク大)
- ハイライトやインナーカラーなど、過去1年以内にブリーチ履歴が毛先に残っている人(チリチリ化のリスク大)
- 「まっすぐ」よりも「無造作で空気を含んだエアリーな質感」を最優先したい人
自分の髪質がどちらに属するかを客観視し、美容師の提案を鵜呑みにせず「自己決定の境界線(バウンダリー)」を持つことこそが、失敗を回避するための最大の防御策となります。