読者の記憶に強く刻まれているのが、物語のフィナーレを飾る結末のネタバレ要素とルナ先生の去り際です。過激な指導が続くなかで、わたるは確実に学力を伸ばし、同時に人間的にも精神的にも大きな成長を遂げていきます。
クライマックスにおいて、わたるは目標としていた志望校の受験日を迎えます。ルナ先生から受けた数々の破天荒な特別授業の記憶をフラッシュバックさせながら、難問を次々と撃破。見事に合格を勝ち取ります。合格の喜びに沸き立つ阿部家でしたが、その瞬間、役目を終えたルナ先生はわたるの前から静かに姿を消します。
ルナ先生の正体とは、成績不振に悩む生徒たちを独自の劇薬的指導で導く「プロフェッショナルな家庭教師組織のエース」でした。合格通知を手にしたわたるに残されたのは、先生からの温かいメッセージと確かな自信だけでした。性的な妄想を原動力にスタートした関係が、最後には本物の師弟愛と少年の自立へと昇華する幕引きは、当時の少年読者の胸を締め付け、今なお名作の結末として語り継がれる要因となっています。