白トイプードルが「飼いにくい」と評される最大の要因は、性格の難しさではなく、純白の被毛を美しく保つための物理的な手間にあります。実際に飼い始めてから「こんなに手が掛かるとは思わなかった」と悲鳴を上げるオーナーの多くは、次の3つのハードルに直面しています。
第1のハードルは、目元が赤茶色に変色する「涙やけ」の圧倒的な目立ちやすさです。有色毛のレッドやブラックであればほとんど気にならないわずかな涙の変色も、純白の被毛の上では鮮烈なコントラストとなって浮き彫りになります。朝起きたときの目元ケアを怠るだけで、数日で色素が毛に沈着してしまう過酷さは、白毛特有の大きな試練といえます。
第2に、散歩時の泥跳ねや食事後の口周りの黄ばみなど、日常生活における汚れの管理です。雨上がりの散歩はもちろん、水分やフードの油分が付着した口元は、放置すると酸化して赤褐色に変色します。こまめな部分洗いとコーミングを習慣化できなければ、せっかくの気品ある美貌を保つことができません。
第3に、知能の高さゆえの主導権争いです。プードルは全犬種の中でもボーダーコリーに次ぐ高い知能を誇りますが、その原点であるホワイトは特に学習能力に長けています。飼い主の心理的な隙や甘やかしを瞬時に察知するため、一貫したルールを持って接しないと、要求吠えや噛み癖といった問題行動に発展しやすい側面を持ち合わせています。