今クールのドラマキャスティングを巡っては、水面下で激しい主導権争いと戦略的なキャスティング転換が行われていました。その最たる例が、秋ドラマ主題歌の公式発表と連動したプロモーション戦略です。
テレビ関係者の証言によると、今期の主題歌起用は従来の「レコード会社の枠買い」から完全に脱却し、「ショート動画プラットフォームでのUGC(ユーザー生成コンテンツ)誘発性」を基準に選定されています。岩本照主演の『真田十勇士』では、殺陣のテンポと同期する超高速のBPMを採用した楽曲が配され、放送前からTikTokやInstagramリールでの振付動画が意図的に仕掛けられています。
また、見落とされがちなのがNHKドラマ10のキャスティングにおける独自路線です。民放がインフルエンサーや即効性のある人気タレントの起用に傾斜する中、ドラマ10は徹底して「小劇場出身の実力派俳優」をバイプレイヤーに配置しています。派手な宣伝は行われないものの、台詞の掛け合いにおける息遣いや、沈黙の重みを表現できるキャストを揃えることで、コアなドラマファンの心を確実に掴む戦略を確立しています。