寝る時の頭の向きは北が正解?縁起の真相と快眠・風水効果を徹底検証

寝る時の頭の向きは北が正解?縁起の真相と快眠・風水効果を徹底検証

寝る時の頭の向きは北が正解?縁起の真相と快眠・風水効果を徹底検証の詳細について、専門知識を取りまとめてご紹介します。

日本人の間で根強く残る「北枕=死者の姿」というタブー視は、いつ、どのような理由で定着したのでしょうか。その発祥を歴史文献から追跡すると、お釈迦様の入滅と仏教の起源に行き着きます。

紀元前5世紀頃、仏教の開祖である釈迦がインドのクシナガラにある沙羅双樹の間で入滅した際、その身を横たえた姿勢が「頭北面西右脇臥(ずほくめんさいうきょうが)」でした。頭を北へ向け、顔を西の極楽浄土へ向け、右脇を下にして穏やかに息を引き取ったと伝えられています。仏教本来の教義において、この北枕の姿勢は「輪廻転生の苦しみから解き放たれ、最高の悟り(涅槃)に達した神聖な境地」を意味しており、決して不吉なものではありませんでした。

これがなぜ日本で忌避されるようになったのか。その転換点は、平安時代から江戸時代にかけて庶民層へ仏教葬儀が普及した時期にあります。亡くなった人を釈迦にあやからせ、無事に成仏できるようにと遺体の頭を北に向ける葬送儀礼が一般化しました。その結果、「死者の枕元でしか見ない特別な向き」というイメージが日常の生活感と強く結びつき、民間信仰のタブーとして北枕 縁起が悪いとされる経緯が定着してしまったのが北枕の理由と真相です。

山口 彩花
著者

山口 彩花

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。