Q1:家の中に出る蜘蛛は「益虫」だから殺さない方がいいと聞きますが、本当ですか?
A1:生態学的には紛れもない益虫です。室内に出没するハエトリグモやアシダカグモは、人間を咬むことはほとんどなく、病原菌を媒介するハエ、蚊、ダニ、さらには衛生害虫の代表格であるゴキブリを捕食してくれます。特に「軍曹」の異名を持つアシダカグモは、家の中のゴキブリを全滅させると自ら餌を求めて別の家へと去っていく習性があります。とはいえ、外見上の強い不快感や精神的ストレスを感じる場合は、無理に共生しようとせず、紙コップと厚紙を使って捕獲し屋外へ逃がすか、忌避スプレーで侵入そのものを防ぐ対策をとるのが精神衛生上望ましい選択です。
Q2:一度蜘蛛の巣を払っても、翌朝には同じ場所に巣が張られてしまいます。なぜですか?
A2:蜘蛛にとって「その場所が餌の捕獲効率において極めて優れている」からです。建物の軒先や街灯の周辺などは空気の対流で小虫が集まりやすく、蜘蛛は巣を張る絶好のポイントを本能的に記憶しています。さらに、ホウキなどで網を取り除いただけでは、糸を固定していた外枠の「しおり糸」や足場に残るフェロモンが残留しており、同じ個体や別の個体が即座に足場を再利用してしまいます。巣を撤去する際は、ホウキで払った後に住宅用洗剤やアルコールで付着面を完全に水拭きし、その上からシリコーン系・ピレスロイド系の「巣張り防止スプレー」をコーティングしておかなければ、根本的な解決にはなりません。
Q3:ハッカ油以外に、蜘蛛が嫌がる匂いやアロマはありますか?
A3:ハッカ油(ペパーミント)以外では、シトラス系(レモン、グレープフルーツ)、ユーカリ、ティーツリー、シダーウッドの精油に含まれる芳香成分を蜘蛛は本能的に嫌います。特に柑橘類の皮に含まれる「d-リモネン」は節足動物に対する強い忌避性を持つことで知られています。ただし、いずれの精油もハッカ油と同様に揮発性が高いため、アロマスプレーとして使用する場合は頻繁な再塗布が必要です。また、犬や猫などのペットがいる空間では、ハッカ油と同様に中毒症状を引き起こす危険性があるため使用を避けてください。