北中米W杯サイクルにおいて、ピッチ外で世界中のユニフォーム愛好家から絶賛を浴びているのがアディダス社によるメキシコ代表の新ユニフォームです。伝統的な深緑から、アステカ文明やメキシコ民芸品(アレブリヘ)を想起させる幾何学模様を取り入れたパターン、さらには深みのあるワインレッドを基調とした斬新なアウェイキットなど、アイデンティティを前面に押し出したデザインは発表直後から爆発的なセールスを記録しています。
SNSや現地コミュニティでは、このデザインに対する圧倒的な支持が見られる一方で、自国開催ゆえの過熱したプレッシャーがチームに向けられています。現地ファンの生の声をリサーチすると、単なる勝利では納得しない国民性が浮き彫りになります。
「カタールW杯での失望は二度と見たくない。アギーレが規律を取り戻したのは歓迎だが、自国で目指すべきはベスト16ではなく、史上初のベスト4だ」(メキシコシティ在住サポーター)
「アステカ・スタジアムの8万人以上の大歓声は、選手を後押しする最大の武器だが、少しでも不甲斐ないプレーを見せれば猛烈なブーイングとなって牙を剥く」(現地スポーツ紙デスク)
メキシコ国内では、代表チームへの偏愛が時に激しいバッシングへと反転します。この「熱狂と狂気の紙一重」に包まれた環境こそが、選手たちに過度な重圧を与える諸刃の剣となっているのです。