村の広大な面積を占める青木ヶ原樹海。都市伝説が先行しがちだが、実際の樹海は生命力に満ちあふれた日本屈指の原生林だ。厳しい溶岩の上に力強く根を張るヒノキやツガの木々は、自然の逞しさを雄弁に物語る。
この神秘的な空間に光を当てたのが、世界的な評価を受けるホラー映画の巨匠・清水崇監督だ。彼が手がけた映画『樹海村』は、この森が持つ独特の静寂と怪異を圧倒的な映像美で切り取り、大きな話題を呼んだ。劇中に漂う不気味さと美しさが同居する世界観は、青木ヶ原樹海という土地の本質的な魅力をみごとに凝縮したものと言える。