来園者がまず圧倒されるのが、エントランスや園内各所に立ち並ぶ個性豊かな「カエル」の石像やモニュメントです。シンボルタワーとなっている巨大カエルをはじめ、交通安全や学業成就を祈願するカエルなど、その数は優に100体以上に達します。
この特異な景観が形成された背景には、平成の大合併前に存在した旧野尻町が展開した熱心な地域活性化施策があります。当時の町政記録および地元郷土史料によると、過疎化に直面していた町を盛り上げるため、語呂合わせと縁起を担いだ「カエルによるまちおこし運動」が全町規模で展開されました。
町民有志や行政は、「ふるさとに人が無事帰る」「自然環境が美しく蘇る」「町が元気に若返る・栄える」という複数の願いをカエルの姿に託しました。かつては町独自の「カエル音頭」が制作されるほどの熱気を帯び、その集大成として建設されたのが観光拠点施設「のじりこぴあ」でした。単なる珍百景ではなく、過疎地域がアイデンティティをかけて創り上げた地方創生の象徴的遺産としての文脈を持っています。