野外や室内で見かけた個体が「イモリ」なのか「ヤモリ」なのか、あるいは「トカゲ」なのかを瞬時に判別するための3大チェックポイントを解説します。
1. お腹の色と皮膚の質感
日本本土で目にするイモリの9割以上を占める「アカハライモリ」は、背中が黒褐色や暗灰色であるのに対し、お腹側が鮮やかな赤色や朱色に黒い斑点模様が入っています。手にとって腹側を見れば一発で判別可能です。また、イモリの皮膚はしっとり湿っており、ウロコがありません。一方、ヤモリは全身が白っぽい灰色〜褐色で、腹部も白っぽく、皮膚は細かなウロコで覆われサラサラしています。
2. まぶたの有無と足の指先
顔と足の構造にも進化の違いが如実に現れています。イモリには上下に開閉する「まぶた」があり、まばたきをします。これに対し、ヤモリには可動式のまぶたがなく、透明なウロコ(コンタクトレンズのような膜)で目が覆われているため、まばたきをせず舌で目を舐めて掃除します。
足先を見ると、ヤモリの指には壁に張り付くための「趾下薄板(しかはくばん)」と呼ばれる無数の微細な毛が生えた吸盤状の組織があります。垂直なガラス面や天井を平然と歩いている個体は100%ヤモリです。イモリには吸盤も鋭い爪もなく、ぷにぷにした丸い指先をしています。
3. トカゲとの識別は「動きの素早さ」と「ウロコの光沢」
昼間に日当たりの良い石垣や草むらを素早くチョロチョロと走り抜けるのは「トカゲ(ニホントカゲやカナヘビ)」です。トカゲは全身にピカピカとした光沢のある硬いウロコを持ち、鋭い爪で地面を力強く蹴って走ります。水辺でゆっくり歩行したり、水中に潜ったりしている動きの鈍い個体であればイモリです。