Izu Cliff Houseの最大の魅力は、歴史的価値を持つ名建築そのものに身を置いて過ごせる特別な体験にあります。1968年、フランス文学者の別荘として建てられたこの邸宅は、巨匠ル・コルビュジエの弟子である坂倉準三の設計思想を色濃く継承した建築家・松本哲夫氏によって設計されました。半世紀以上の時を経たのち、原設計の美しさを最大限に尊重しながら現代の居住性を備えた空間へと丁寧にレストアされ、国登録有形文化財に登録された宿として新たな息吹を吹き込まれました。
全面ガラス張りのリビングスペースに入ると、視界を遮る壁が極限まで削ぎ落とされ、海と空の境界線が室内にまで溶け込んでくるような感覚に包まれます。木製フレームと鉄骨、コンクリートが織りなす構造美は、単なるラグジュアリーホテルでは味わえない知的な刺激を与えてくれます。本物のモダニズム建築の宿泊体験を求めて、国内外から建築家やデザイナーが足繁く通う理由がここにあります。