世界中の専門家が驚嘆したのが、直近のアフリカネイションズカップ最新成績におけるベスト4進出という偉業でした。トーナメント下馬評では決して優勝候補筆頭ではなかった彼らが、エジプトなどの並み居る巨人を撃破して準決勝まで駒を進めたことで、コンゴ民主共和国代表の強さと評判は大陸全土で完全に確立されました。
その躍進を支える最大の功労者が、サッカーコンゴ民主共和国代表監督の経歴において異色の実績を誇るフランス人指揮官、セバスティアン・ドゥサブルです。ウガンダ代表をアフリカネイションズカップのベスト16に導き、エスペランスやウィダード・カサブランカといったアフリカ屈指の名門クラブを率いてきたドゥサブルは、アフリカフットボール特有の過酷なアウェー環境や政治的・地理的力学を知り尽くした「現場のリアリスト」です。2022年の監督就任直後、組織的ディシプリン(規律)が欠如していたチームを劇的に改革し、コンパクトな4-3-3あるいは4-2-3-1のソリッドな陣形を徹底させました。
また、欧州諸国(特にフランスやベルギー、イングランド)で生まれ育ったコンゴにルーツを持つ実力者を積極的にリクルートする「ディアスポラ戦略」の成功も見逃せません。かつては母国派と欧州育ち組の間に存在した心理的・文化的な壁を、ドゥサブル監督は見事な対話力と明確な役割分担によって融解させました。