アインシュタインの有名な方程式である「E=mc²」は、一見するとわずか5つの文字と数字で構成された極めてシンプルな数式です。しかし、それぞれのアルファベットには物理学の根幹を揺るがす重大な物理量が割り当てられています。記号の意味を整理すると以下の通りです。
まず左辺の「E」はエネルギー(Energy)を表し、国際単位系(SI単位)ではジュール(J)で測定されます。右辺の「m」は質量(mass)を指し、単位はキログラム(kg)です。ここで注意すべきは、日常会話で使われる「重さ(重力加速度を受けた力)」ではなく、物体そのものが持つ不変の「質量」を示している点です。
そして右辺の「c」は真空中の光速度(Speed of light)を表します。なぜ「s」や「l」ではなく「c」が使われているかというと、ラテン語で「速さ・迅速さ」を意味する「celeritas(セレリタス)」の頭文字に由来しているためです。真空中の光の速度は物理定数として定義されており、秒速約299,792,458メートル(約30万キロメートル/秒、1秒間に地球を7周半する速度)という途方もない数値を持ちます。