昔から「エッチな人やスケベな人は爪や髪が伸びるのが早い」という俗説が広く語り継がれてきました。結論から述べると、この俗説に直接的な因果関係はありません。
ただし、間接的な生体反応としての説明は成り立ちます。性ホルモン(エストロゲンやテストステロン)の分泌が盛んで代謝が高い状態にある人は、血行が良く皮膚や爪のターンオーバーも早い傾向があります。この「新陳代謝の高さ」という共通項が、俗説として変形して広まったと考えられます。
注意すべきは、「爪が極端に伸びるのが遅い原因」に潜む健康シグナルです。
極端な食事制限を伴うダイエットや偏食を行っていると、爪の主原料であるタンパク質や補酵素となる微量元素が枯渇します。生命維持において爪や毛髪への栄養供給は優先順位が最も低いため、栄養飢餓状態になると真っ先に爪の成長が停止・遅延します。爪が薄く割れやすい、伸びる気配がない、スプーン状に反り返る(匙状爪)といった異常が見られる場合は、重度の鉄欠乏性貧血や甲状腺機能の低下などが疑われるケースもあります。