ネット上の口コミで頻出する疑問が、「なぜ四国の南端に近い宇和島に、名門ロイズの直営ショップが存在するのか」という点です。単なる商業的な誘致と誤解されがちですが、実態は江戸幕末から明治維新へと至る深い歴史的ルーツに根ざしています。
宇和島藩の初代藩主・伊達秀宗は、伊達政宗の長男にあたります。そして明治初期、仙台藩の一門筆頭であった伊達邦成公とその家臣団約3,000名が、激動の時代を経て北海道の当別町へと集団移住し、未開の原野を開拓しました。この仙台伊達家を通じた深い歴史的縁により、宇和島市と北海道当別町は1973年以来、強固な歴史姉妹都市提携を結んでいます。当別町にロイズの主力工場(ロイズふと美工場)が開設されたことを機に、交流記念の象徴的プロジェクトとして「道の駅 うわじま きさいや広場」に四国唯一の常設売店が設置されたのです。単なる買物にとどまらず、両自治体の半世紀以上にわたる友好の歴史が紡ぎ出した場所といえます。
もうひとつの盲点は、ネット等で散見される「車中泊」への誤認です。敷地内には200台以上の広大な無料駐車場と24時間利用可能な清潔な温水洗浄トイレが完備されているため、南予を巡る車中泊愛好家の間で注目されがちですが、利用には厳格なモラルとルールが求められます。
公式見解および道の駅の基本理念として認められているのは、長距離運転に伴う「夜間の安全確保のための仮眠・休息」です。屋外での調理台展開、テーブルや椅子の設置、ゴミの放置、発電機の稼働、連日にわたる長期滞在駐車などは明確な迷惑行為にあたります。アイドリングストップや夜間の静音維持といったマナーを守ることはもちろん、朝の営業開始後は施設内で買い物や食事をし、地域経済への還元を果たす姿勢が欠かせません。