職場の会議や日常会話において「話が全くかみ合わない」と感じる最大の要因は、双方が向いている前提条件のズレにあります。本来、議論とは「事実の共有→問題の特定→解決策の合意」というステップを踏むべき共同作業です。しかし、論点をすり替える人物にとって、会話は「課題解決の場」ではなく「勝ち負けを決める権力闘争の場」へと変質しています。
民間シンクタンクやビジネスコミュニケーション関連の2025〜2026年実態調査によると、職場のストレス要因の上位42.3%に「話が通じない上司・同僚とのやり取り」が挙げられており、そのうち約7割が「問題の指摘を有耶無耶にされた」「いつの間にか責任転嫁された」という論点の逸脱を経験しています。議論がかみ合わない理由は、認知の不一致だけでなく、相手が無意識または作為的に「会話のルール」を破壊している点にあるのです。