Mrs. GREEN APPLEのフロントマン・大森元貴氏が紡ぎ出す楽曲群の中でも、『青と夏』のコード進行はJ-POPの黄金律と現代的なエモーショナル構成が見事に融合した傑作です。楽曲全体の基本スペックを整理すると、原曲キーはDメジャー(ニ長調)、テンポはBPM185というハイスピードなエイトビートでドライブされています。
音楽理論の観点からサビのコード進行を分析すると、中心となるのはいわゆる「王道進行(IV-V-iii-vi)」のバリエーションです。具体的には以下のシークエンスで展開されます。
【サビの基本進行(原曲キー:Key=D)】
G → A → F#m7 → Bm7 → Em7 → A → D
トニック(主音)であるDから始まらず、サブドミナントである「G」から幕を開けることで、聴き手に一瞬で「胸の高鳴り」「青空へ駆け出すような浮遊感」を抱かせます。さらに、メジャーコードの明るさから「F#m7 → Bm7」という哀愁を帯びたマイナーコードへ着地する流れが、青春の輝きと同時に過ぎ去る夏の儚さを鮮烈に描き出しています。
ボーカルの最高音はサビで「Hi-A(ラ)」、ラスサビ転調部ではさらに高音域へと達するため、原曲の疾走感を維持しながら演奏するには、楽器側のフォームの安定性が極めて重要な鍵となります。