未確認生物の歴史において、一枚の画像が社会現象を巻き起こした事例は枚挙にいとまがありません。なかでも世界中で議論の的となったのが、スコットランド・ネス湖の「外科医の写真」や、北米の森林地帯で撮影されたビッグフットの映像記録です。
1934年にイギリスのデイリー・メール紙に掲載されたネッシー写真真相については、撮影から60年後の1994年、関係者の遺品や手記から「玩具の潜水艦にトカゲ風の頭部模型を取り付けたトリック写真だった」という告白が公表され、世界に大きな衝撃を与えました。湖面の波紋のスケール感を意図的に狂わせることで、巨大生物の首が水面から突き出ているように見せかけた周到な演出だったと記録されています。
一方、1967年にカリフォルニア州ブラフ・クリークで撮影された「パターソン・ギムリン・フィルム」に代表されるビッグフット最新映像の議論では、被写体の歩行動作(生体力学的アスペクト比)や筋肉の揺れを巡り、現在も論争が続いています。スーツアクターによる狂言説が根強く主張される一方で、当時の特撮技術では再現困難な骨格比率であるとする独立解析機関のレポートも存在し、未解決の謎として語り継がれています。
また、中南米から北米にかけて家畜の吸血被害が報告されたチュパカブラ正体に関しては、生物学的なメスが入っています。捕獲・撮影された個体のDNA解析を実施した米国各州の野生生物局(テキサス州など)の公式報告によると、その正体の90%以上は重度の疥癬(かいせん)に罹患して体毛を失ったコヨーテや野犬であることが科学的に立証されています。