閉局発表から停波日となった2010年9月30日までの約3か月間、RADIO-iのスタジオ(名古屋市中区栄・オアシス21や久屋大通周辺)には、別れを惜しむリスナーが連日詰めかけました。SNS黎明期、mixiのコミュニティや掲示板5ちゃんねる(旧2ちゃんねる)には、「青春のBGMが消えてしまう」「車の中で聴く洗練された選曲はRADIO-iだけだった」と、悲嘆と感謝の書き込みが殺到しました。
迎えた最終日、朝から特別編成が組まれ、多くのナビゲーター(DJ)が生放送で別れを告げました。番組には数千通を超えるFAXやメールが届き、読み上げるナビゲーターの声が時折涙で詰まる場面もありました。トークとCMで埋め尽くされる他局とは違い、上質な洋楽プレイリストと心地よい英語アナウンスを最後まで崩さなかった姿勢は、リスナーの胸を激しく打ちました。
そして同日23時59分。最終アナウンスとして局のコールサイン「JOGW-FM」が厳かに読み上げられ、ラストナンバーとして選ばれたのは、ルイ・アームストロングの名曲「What a Wonderful World(この素晴らしき世界)」でした。曲のフェードアウトとともに、局名を告げる短いステーションジングルが流れ、日付が10月1日午前0時へと変わった瞬間、スピーカーからは無音の「ザー」というホワイトノイズだけが残されました。10年半にわたる放送が完全に途絶えた瞬間でした。