Q1:1里は何キロメートルですか?日本の基準と中国の基準でなぜ違うのですか?
A1:日本の現行の尺度(明治期の度量衡取締条例および尺貫法)では、1里=36町=約3.927km(概算で約4km)です。一方、中国では唐代に約540m、近代の市制では1里=500m(0.5km)と規定されています。古代中国の基準が日本に伝わった後、日本では武士の行軍速度や宿場町間の距離設定など独自の行政的改定が繰り返され、江戸時代に1里=36町(約3.93km)として固定されたため、中国の約8倍もの長さになりました。
Q2:マルコは三千里(約1万2,000km)をすべて歩いたのですか?
A2:すべてを歩いたわけではありません。旅の大部分にあたる約1万1,000km以上は移民船による大西洋航海であり、南米大陸に到着してからも内陸鉄道や外輪蒸気船、牛車隊などを利用しています。マルコが自らの足で歩いたのは、旅費が尽きて行き場を失ったコルドバからトゥクマンにかけての最終区間(推定数百キロメートル)です。
Q3:なぜ原題にない「三千里」という言葉が日本のアニメの題名に使われたのですか?
A3:原作であるイタリア文学『クオーレ』の短編原題は『アペニン山脈からアンデス山脈へ』です。明治時代に初めて日本語へ翻訳された際、当時の翻訳者が「果てしなく遠い異国の旅路」を日本人に情緒的・直感的に伝えるため、古典的な雅語である「三千里」をタイトルに冠しました。その情緒的な表現が、奇しくもイタリア〜アルゼンチン間の実測距離(約1万2,000km)と日本の1里換算でほぼ一致していたため、昭和のアニメ版でもそのまま名題として定着しました。