コープこうべが展開していた文化教室事業「コープカルチャー」は、ピーク時には県内各地に16拠点以上を構え、年間数万人規模の組合員が受講する一大生涯学習ネットワークでした。その中核を担っていたのが、三木市志染町に位置するコープこうべ 協同学苑です。
しかし、2022年秋に発表された方針により、コープこうべ カルチャー教室 終了の決定が下され、2023年3月末をもって協同学苑を含む全拠点の定期講座が幕を閉じました。この抜本的な決断の背景には、単なる一事業の不採算にとどまらない、コープこうべ全体の事業再編の経緯が存在します。
公式発表資料および決算データによると、コープこうべは長引くデフレ傾向、電気代をはじめとする水道光熱費の急騰、さらには物流・人件費の高騰により、本業である店舗・無店舗(宅配)事業を含めた収益構造の抜本的見直しを迫られていました。カルチャー事業は長年、地域貢献・組合員サービスの一環として赤字補填されながら維持されてきた側面がありましたが、コロナ禍による休講や受講者数の急減が決定打となりました。
「組合員から預かった出資金と本業の収支を守るため、不採算事業の整理と固定資産の維持管理費削減は避けて通れなかった」と当時の関係資料は伝えています。昭和から平成にかけて築かれた大規模な「ハコモノ型生涯学習モデル」は、時代の構造変化によって大きな転換点を迎えたのです。