ファンの間で最も活発に議論されているのが、どのエピソードが映像化の軸になっているかという点だ。特に原作ファンから本命視されているのが、重厚かつダークな展開で読者を震え上がらせた「島編(セイレーン編)」である。永遠の命や復讐、そして犠牲といった重厚なテーマが絡み合うこの長編は、映画という尺とクオリティで描くには格好の素材だ。
一方で、劇場版ならではの完全オリジナルエピソードを期待する声も根強い。ナガノ氏が映画用に書き下ろしたストーリーであるならば、未だ明かされていない「ちいかわ世界」の創世神話や、鎧さんたちの組織構造に関する決定的な解答が示される可能性があるからだ。どちらにせよ、観客が劇場で目にするのは、単なるほのぼのとしたコメディではなく、張り詰めた緊張感漂うドラマであることは間違いない。