母娘の絆の深さが最も試され、世の人々に感銘を与えたのが、2022年6月に判明した秋野暢子さんの重複がん(食道がんステージ3など計5か所)の闘病劇でした。
医師から告知を受けた際、秋野暢子さんは「死」の恐怖に直面し激しいショックを受けました。そのとき、パニックに陥ることなく冷静に母を支え、現実的な闘病生活の舵取りを行ったのが娘の夏子さんでした。
当時の特番インタビューや公式ブログの手記によると、夏子さんは告知直後、取り乱すことなく医師の説明を克明にメモし、セカンドオピニオンの手配から入院準備、さらには母が弱気になったときのメンタルケアまでを一手に引き受けました。「ママは絶対に治るから大丈夫」「一緒に戦おう」という娘の毅然とした言葉が、秋野暢子さんの生きる気力を奮い立たせたと述懐されています。
抗がん剤治療に伴う激しい副作用や脱毛、首の手術など、過酷を極めた闘病期間中、夏子さんは仕事の合間を縫って病院へ通い詰め、母の身の回りの世話を続けました。食事が喉を通らない母のために栄養バランスを考えた流動食の工夫を凝らし、前向きな言葉をかけ続けたのです。この献身的な娘の支えがあったからこそ、秋野暢子さんは過酷な治療を乗り越え、2022年秋には病変の消失、そして寛解へと至ることができました。