ここで重要なファクトチェックとして指摘しておかなければならないのは、「後藤真希本人がカメラに向かって『私がゴマキよ』と高飛車に言い放った一次記録は存在しない」という点です。ネット上の掲示板(5ちゃんねる等)やまとめサイトでは、しばしば「本人が天狗になって言い放ったセリフ」かのように歪曲されて語られるケースが見受けられますが、これは完全な誤解です。
フレーズの拡散を加速させた最大の要因は、ものまねタレントやコント番組によるパロディ化です。2000年代初頭から2010年代にかけ、バラエティ番組等で後藤真希のクールな目力や独特のハスキーボイス、堂々とした立ち振る舞いがデフォルメされて演じられる中で、キャラクターを際立たせるためのキメ台詞として「私がゴマキ」というニュアンスが強調されました。
後藤真希本人は当時の特番インタビューや自著・手記において、加入直後の凄まじいプレッシャーと世間からのバッシングに対する恐怖を赤裸々に告白しています。表舞台で見せていたクールで動じない表情の裏には、13歳の少女が一人で背負うにはあまりに重すぎる国民的プレッシャーがありました。世間が面白がった「尊大なゴマキ像」と「実際の繊細な少女の素顔」の間には、大きな解離が存在していたのが知られざる真相です。