2020年3月に惜しまれつつ現役を引退した高橋成美は、リンクの外でも唯一無二の存在感を放っています。最大の転機となったのは、2021年6月に29歳の若さで日本オリンピック委員会(JOC)理事に就任したことです。アスリートのセカンドキャリア支援や国際女性スポーツ政策において、現場経験を持つ若手リーダーとして積極的な提言を続けています。
幼少期に父親の仕事の関係で中国・北京に滞在していた経験から、日本語・英語・中国語を自在に操るトリリンガルでもあります。慶應義塾大学総合政策学部卒という明晰な頭脳と高い語学力を活かし、国際会議や連盟間の交渉でも重要な役割を果たしています。2024年から2026年にかけては、冬季五輪招致や国際競技ルールの改正議論においても発言力を強めており、スポーツガバナンス界の旗手として関係者から極めて高い評価を得ています。
その一方で、芸能界では大手芸能事務所の松竹芸能に所属。「元五輪代表とは思えないほど天真爛漫で面白い」とバラエティ番組に引っ張りだことなり、氷上解説では専門用語を一切使わずにペア競技の難しさを伝えるユニークな語り口でお茶の間の人気を確立しました。重厚な役員室と華やかなテレビスタジオを軽やかに行き来するその姿は、従来のアスリート像を大きく更新しています。