女性同士の対立や力関係の歪みは、古くからエンターテインメント作品の格好の題材となってきた。Netflixで根強い人気を誇る映画『ミーン・ガールズ』では、スクールカーストの頂点に君臨するクイーンビーの支配と、陰湿な同調圧力の恐怖がコミカルかつ鋭利に描かれている。見えないルールで他者を縛り、少しでも異質な存在を弾き出す構造は、大人の職場社会でも驚くほど酷似している。
日本でもドラマ『ファースト・クラス』で描かれたような、格付け(マウンティング)の応酬は記憶に新しい。表向きは満面の笑みで賛辞を送り合いながら、裏では序列をめぐって熾烈な心理戦を展開する。メディアが描くこれらのドラマは誇張に見えて、実際には人間関係に潜む「受動的攻撃性(パッシブ・アグレッシブ)」の本質を突いている。露骨な悪意よりも、笑顔の裏に潜む冷淡さこそが、最も人を遠ざける。