イタリア料理の献立名で見かける「インボルティーニ(Involtini)」は、イタリア語の動詞「involtare(包む、巻き込む)」に由来する複数形の名称です。単数形では「インボルティーノ(Involtino)」と呼ばれ、文字通り「薄切りにした食材で別の具材を包んだ料理」全般を指します。
イタリア全土のマンマ(母親)たちが日常的に作るイタリア家庭料理の定番であり、そのルーツは各地域の風土と深く結びついています。シチリア州ではカジキマグロやイワシを使った魚介のインボルティーニ(パン粉やレーズン、松の実を巻き込むスタイル)が郷土料理として名高く、北部のロンバルディア州やトスカーナ州では牛肉や豚肉を使った煮込み・ソテーが親しまれてきました。
日本の家庭料理における「アスパラの豚肉巻き」などと同様に、少ない肉の量でも具材を巻き込むことでボリュームと栄養バランスを確保できる合理的な家庭の知恵として発展してきた経緯があります。