破滅へと導いた虚飾の皇帝、最新の機密文書が暴く帝国崩壊の真実

破滅へと導いた虚飾の皇帝、最新の機密文書が暴く帝国崩壊の真実

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500年以上にわたりプロイセンとドイツを支配してきたホーエンツォレルン家の栄光は、一瞬にして露と消えた。退位を突きつけられた皇帝は、夜陰に乗じて列車で中立国オランダへと脱出。ユトレヒト近郊のドールン城を購入し、そこで死ぬまでの20年以上を亡命者として過ごすことになる。

国際社会からの戦犯法廷への引き渡し要求は、オランダ女王ウィルヘルミナの拒否によって免れた。城での日課は敷地内の薪割り作業。かつて大艦隊を閲兵し、各国の王室を威圧した皇帝は、自ら斧を振るって木を切り倒すことでしか鬱屈したエネルギーを発散できなかった。失われた玉座への執着は消えず、台頭するナチスに接近して王政復古の夢を託そうとしたが、アドルフ・ヒトラーに冷酷に利用され、捨て駒として扱われる屈辱を味わった。

田中 結衣
著者

田中 結衣

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。