日本における「rose」という楽曲の金字塔として、真っ先に思い浮かぶのが土屋アンナによる伝説的トラックだ。今なお語り継がれるアニメ『NANA』のオープニングテーマとして放たれたこの曲は、激しいJ-Rockのシャウトとともに、愛と自由の間で喘ぐ若者の等身大の葛藤を叫び切っていた。
歪んだギターサウンドに乗せて歌われるリリックは、綺麗事のないリアルな破滅的愛着を描く。華やかなステージの裏に隠された虚無感、そして大切なものを守るために自分を鋭利なトゲで飾るヒロインの生き様が、力強いヴォーカルによって命を吹き込まれていた。時代を超越して今なお多くのリスナーの胸を打つのは、その歌詞に一切の嘘がないからにほかならない。